エレンが姿勢制御訓練に失敗する理由
エレンは姿勢制御訓練に何度も失敗し顔面を強打し続けます。
(『進撃の巨人』第16話より)
後に分かることですが、エレンの装備には細工がされていました。
誰がやっても失敗するようになっていたわけですね。
それをしたのはキース・シャーディス教官。元調査兵団団長です。
この時エレンは気づいていませんが、エレンの父母とキースは昔からの知り合いであり、エレンの母・カルラへ密かな想いを寄せていたこともありました。
カルラはキースの前で、エレンはただ生まれてきただけで偉大だと言いました。だってこんなにかわいいのだから、と。
(『進撃の巨人』第71話より)
キースはカルラへの侮辱を謝りたかったのですが、ついにそれは叶いませんでした。
エレンは近い将来、兵士として無残に死ぬに違いない。キースはカルラへのせめてもの罪滅ぼしのために、エレンをその運命から逃してやりたかったのです。
だから装備に細工をして脱落者として追い出そうとしたわけですね。
ベルトルトのウソにはリアリティがあった
ベルトルトはエレンとアルミンに問います。「シガンシナ区で巨人を見たのに、なぜ兵士を目指すのか」と。
真犯人であるベルトルトにとって直接の被害者と共に過ごすのは、やはりキツイものがあったのでしょう。
「ベルトルトとライナーはどこの出身なのか」と聞かれると、ベルトルトは巨人襲来の日にどこにいたのか、その日のことを被害者として細かく語ります。
(『進撃の巨人』第16話より)
それは非常によくできた作り話でした。
なぜそんなリアリティのあるウソをつくことができたのでしょうか。
それは本当にあった話をパクったからです。
アニ・ベルトルト・ライナーの三戦士はシガンシナ区を襲撃した後、壁内に潜入します。
そして山奥に潜伏した際、村人に聞いた話を自分の体験談として語っているわけです。
(『進撃の巨人』第96話より)
この村人には子供が3人いたのですが、巨人の犠牲になったようです。
エレンとライナーに相通じるもの
エレンとライナーはお互いに何か共通するものを感じました。
(『進撃の巨人』第16話より)
エレンにとってライナーは優秀な訓練兵に見えました。
でもそれは幼少期から戦士を目指して鍛え抜いてきたからに過ぎず、ライナーは本来落ちこぼれです。
不屈の意志だけで能力的ハンデを乗り越えてきました。
そういう点でエレンとライナーはお互いに相通じるものを感じたのでしょう。