その時エレンの身に何が

アルミンを救出したエレンは巨人に飲み込まれて死んだはずでした。

しかし５年前、エレンは父から巨人を継承していたので、傷を負った状態で強く目的意識を持てば巨人化できます。

エレンは巨人化の力を発揮して無垢の巨人の胃の中から脱出しました。

（『進撃の巨人』第１０話より）

ひとしきり大暴れして同期の仲間を助けたあと、力尽きたエレンは巨人のうなじから姿を現します。

ミカサはまさかの出来事に驚きながらも、エレンを抱えてトロスト区を脱出。

（『進撃の巨人』第９話より）

しかしホッとする間もなくエレン、ミカサ、アルミンは駐屯兵団に取り囲まれていまいます。

エレンは夢の中で一連の出来事を回想していました。

目を覚ました時、かじり取られたはずの腕も脚も回復しています。

服が破けているから、かじり取られた事実は間違いない。

（『進撃の巨人』第１０話より）

それは全ての巨人が持つ回復能力です。

そしてエレンにとって自分が巨人であることを認めざるを得ない証拠でした。

彼らの記憶とは

駐屯兵団はエレンを脅威の存在とみなし、アルミンやミカサともども殺処分すべく榴弾を打ち込みます。

その時、ズキンという頭痛とともにエレンの失われた記憶が蘇ります。

それは父から巨人を継承する際の記憶。

父は言います。「この力の使い方は彼らの記憶が教えてくれるだろう」と。

（『進撃の巨人』第１０話より）

この「彼ら」というのは歴代継承者のこと。

巨人はそれまでの継承者の記憶を共有することができます。

そのおかげでエレンは巨人化の方法を知ることができました。

（『進撃の巨人』第１０話より）

自分の手に噛みつくことで傷をつけ、強い目的意識によって巨人化し、榴弾からミカサとアルミンを守ることができたのです。